「【見抜かれた心】」 鬼神 銀 様 ※こちらは「オレのモノになれ。」 空色様への共鳴作品です
イースター島での一件以来、日向家はいつもと変わらない日々を過ごしていた。



【見抜かれた心】


「ボケガエル!」

「ゲ〜ロ〜」

叫び声が家の中から聞こえ、庭にいたギロロは呆れていた。

「(あいつは学習すると言うことを知らんのか…)」

馴れた日常に今更助ける気もなく、いつもと変わらない銃磨きをブロックに座りしていた。
すると背後から急に気配がした。
振り返ると家の影から黄色い手が手招きをしていた。
クルルが何か企んでいると思い、警戒しながら近づいて行った。






その頃、ラボでは………


隊長から頼まれた新兵器コンソールに向かい、設計していた。
すると、後方から

「クルル」

驚き振り返るとそこには誰もいなかった。
誰も招き入れた覚えもないし、入口を開けっぱなしにしていたつもりもない。
敵性種族の襲撃にしても警報がならないことに疑問を持って構えていたが、以前動きを感じられなかったのでコンソールに向き直した。
ここには居るはずのない赤い体が目に飛び込んできた。

「な、んで…」
「ふ…やはり、こちらに出向いて正解だったようだな」
「くっく、あんた食われたんじゃねのかよ」

赤い体はいつも知っている人物のものではなく、そのコピーであるアクアク・ギロロがコンソールの上に浮いていた。

「我も食われたと思ったがどういうわけか、姿形を変化させれる力と声を変えれる力を新たに手に入れた。
 ほんの少し悪戯をしてみたくなってな」
「くっく〜笑えない冗談だな」
「安心しろ、前回のように地球侵略はしないさ。
 いろいろと読み取った時にお前と俺の元の記憶で気になるのがあったのでな…
 試させてもらう」

アクアクはクルルに近づき逃げようとしたが背もたれに邪魔されてしまった。

「貴様と俺の元の関係…同じテクでお前を落としてみたくなった」
「くひっ!?」

アクアクは話すにつれギロロの声になり、顎をつかみ上を向かせた。
アクアクがする行動が何もかもギロロと同じで戸惑いを隠せずにいた。
あと数cmでキスされそうになった時


ドッカ――――ン


音とともに振り返るとそこは煙で何が起こったのか確認できなくなっていた。
空調が煙を除去していくとそこには、完全full装備したギロロと気を失って倒れているアクアク・クルルがいた。
我に返ったクルルは急いでギロロ伍長の元に行き、アクアク・ギロロはアクアク・クルルの元に行き抱きかかえた。

「ふむ…どうやら悪戯は失敗のようだな……
 だが、いろいろと楽しませてもらった。
 帰る!!」

そう言って姿を消した。
いったい何をしに来たのか判らず取り残された二人だった。








≪おまけ1≫

「おっさんよ〜いったい何をどうしたらこんなことになるんだ?」
「あ、あぁ…実は…」

家の影から出ている手を掴もうとしたら逆に掴まれ引っ張られた。
思いもよらなかった行動で受け身を取れず倒れてしまった。
それをいいことに上に乗ってきたのである。
それで怒ってやろうとして姿を見たら、アクアク・クルルだったのであった。
驚いていると

「オリジナル、手に入れてみたくなった」

そう言うと補佐の手が顔を固定して、手は手首を押えてkissをしようと迫ってきていた。
さすがにこんな場面をクルルに見られたらただ事ではないし、何より不法侵入者を野放しするわけにもいかなかった。
気を引き締め胴体に蹴りを入れるとあっさり拘束はとれ、逆にのしかかると同時に地面に穴をあけて二人して落ちた。
もちろん行先は、クルル・ズ・ラボ
その間逃げようとするアクアクにfull装備で応戦する嵌めになった。

「…ということだ」
「……」

結局、単なる悪戯をしに来ただけのようだった。
今後、起こりうる悪戯を知らずに…





≪おまけ2≫
アクアク・ギロロはアクアク・クルルを抱えながらどこかの空を飛んでいた。
しばらくしてクルルが目を覚ました。
それに気が付きギロロが止まった。

「ずいぶんとへまをしたな」
「……力があっても戦いは苦手なんだよ」
「それよりオリジナルはどうだった?」
「ますます手にいれたくなったね」
「同感だ、必ずや手に入れてみせる。
次の機会をうかがうか…」

そう言って、空に消えていった。
何やら不吉な会話を残して…


空色様の絵を見て、密かに妄想がモクモクと…
純粋なアククルを書きたかったのに…書けなかった
え〜と〜
ギロクル前提のアクギロクル、ギロアククルかな…
ややこしいなw